マルゴ hitoe(ヒトエ)のレビュー
足袋メーカーであるマルゴのベアフットシューズ、hitoe(ヒトエ)です。
足袋メーカーの作るシューズという点ではMUTEKIと同じですね。hitoeのほうが後発ということからか、MUTEKIとは方向性が違います。
MUTEKIは走りを主体に作られていますが、hitoeはフィットネスシューズです。
履き心地は抜群ですが、その分ホールド感が弱く、全力で走るのには向いていません。
- 総合評価:★★★☆☆
- ホールド感:★★☆☆☆
- 裸足感覚:★★★★★
- 使いやすさ:★★★★★
- 耐久性:★★★★☆
- ドロップ:0mm(つま先・踵の高さが同じ)
- 重さ:約190g(片方)
ソールは柔らめでグリップも強い
- 全体の厚み(地面から足までの高さ):15mm*
- インソール:5mm(一体型で外せません)
- ミッドソール:0*
- アウトソール:5mm*
- アウトソールの凹凸(ラグ):2mm
*手元のシューズで計測したところアウトソールの厚みは5mm程度でした。マルゴの公称では全体の厚みが15mmとされていたためその通り記載していますが、それほどの厚みは感じません。15mmは誤記の可能性があります。
ミッドソールにあたる部分はありませんが、足袋にアウトソールを貼り付けた形状のため、アウトソールとインソールの間には布が一枚存在します。
アウトソールは最高レベル
アウトソール(靴底)の柔らかさは抜群!MUTEKIに次ぐ柔らかさ
アウトソールは柔らかいほうで、MUTEKIより若干硬い程度。ベイパーグローブやファイブフィンガーズより柔らかいので、接地の感触はかなり良いです。
ラグは切込みが深く、全体に配置されているのでグリップ力はかなり強い
また、MUTEKIよりラグの切り込みが深く、数も多いので、様々な路面でも強いグリップを得られます。ラグの形状が小さな三角形なので、どの方向にも対応できるという点もうれしいです。
アウトソールの機能性はベアフットシューズの中でもトップクラスですね。
ただし、指先は硬く、MUTEKIのように指を自由に動かすことはできません。若干上下には動かせる程度。これは意外でした。
指先の硬さは残念ですが、全体の柔軟性やグリップなど、総合的に見ればかなり良いです。
インソールは邪魔
hitoeのインソール
hitoeには着脱式のインソールが入れられています。裸足感覚を得るにはインソールは邪魔です。
しかもこのインソールは厚み5mmとかなり分厚く、手で持つと水平を保つほどの硬さもあり、裸足の感覚をかなり損ないます。
hitoeを履くならこのインソールは必ず外しましょう。
厚さ5mm! 分厚いインソールは裸足感覚の邪魔
インソールを外した時の接地の感触はかなり良いだけに、なぜこのようなインソールを入れて台無しにしているのか理解に苦しみます。
ホールドは非常に弱い
ホールドは弱い
ホールドは弱いです。
靴ひもなどの固定具がないスリップオンタイプなうえ、アッパーの素材に伸縮性はなく、伸縮するのは足の入れ口、黒いゴムの部分のみです。
そのため、足にしっかりと固定することができません。
踵は支えがなく、簡単につぶれる
踵に芯は入っておらず、指で簡単につぶれるほど柔らかいです。このため踵にもホールド力は無く、スプリントなどの速い動きの場合は、踏み込んだ時と足を引き上げた時に踵が靴底から離れてしまいます。
ロングスプリント程度の速度でも靴が揺れて不安定なので、hitoeで走るのはおすすめ出来ません。
走り以外なら快適
室内履きなど、走り以外ではとても優秀
ホールドの弱さから走りには不向きといわざるをえませんが、それ以外であれば欠点は無く、快適さでいえばNo.1のシューズです。
インソールを外せは接地の感触はかなり良いですし、通気性抜群で履き心地は最高レベルです。
靴ひもがないので速い動きには使えませんが、ウェイトトレーニングや普段の履物としてはおすすめです。
靴ひもがないのは悪いことばかりではなく、脱ぎ履きしやすいという利点でもあります。
サンダルのように楽に過ごせるシューズで、まさにストレスフリー。室内用や普段履きとしてかなりおすすめです。